こんにちは、佐藤です。
パライソでは月に1度、全職員を対象に「職員向上会議」という会議を行っています。
毎月1つのテーマについて職員研修があるのですが、今月のテーマは「看取り・グリーフケア」でした。
介護施設というものは最期の時間を過ごす場所。パライソが掲げるミッションの中には「終の美のサポート」という言葉が出てきます。
ご利用者様がどうすれば幸せな最期を迎えることができるのかを考える。
その方がしたいと思うこと、食べたいと思うもの、会いたいと思う人。
“その人を思う気持ち”を持って日々の生活のサポートをさせていただいています。
そしてグリーフケアとは、ご利用者様などの身近で大切な人を亡くし、大きな悲しみを感じている人を支えるためのケアのことを指します。
正直なことを言うと入職した当時、わたし自身はこの看取りについて、ご利用者様が亡くなるという事実、そこにいた人がいなくなることに対してどう向き合えばいいのかわかりませんでした。
そんな中で自分がはじめて看取り介護というものを目にしたとき、とても不思議な気持ちになりました。
つつじの花が綺麗に咲き誇るよく晴れたある日、看取り介護の段階に入られたとあるご利用者様が職員と看護師に付き添われ車椅子でお庭をお散歩されていました。
すると、ひとりまたひとりと職員が周りに集まってきました。それぞれが声をかけてお庭をお散歩する様子はとても穏やかであたたかい時間が流れていました。
それから数週間後、その方はご家族様と職員に見守られながら最期の瞬間を迎えられました。それを知らせるようにその方の居室に飾られていた一輪の花が散っていったそうです。
コロナ禍でなかなかご家族様が立ち合える状況の難しい中で、みんなでお見送りさせていただくことができました。
居室担当をさせていただいていた職員に、その方についてお話を伺いました。
「とにかくパワフルな方でした。お気に入りの杖があったんですが、杖をついて歩くというよりは持った状態で歩いているような。息子さんからお話を聞いたところバイクに乗ってなかなか家に帰らない頃もあったそうです。その息子さんがいらしたときなどとっても嬉しそうに笑っていた顔を思い出します。
個人的な印象としてはなかなか素直じゃない一面もあったような気がします。素直に甘えられなくて憎まれ口のようなことを言ったりすることもあったのですが、実はちゃんと私のことを見てくれていましたし、周りのことも見ていないようでよく見ている。大好きな方です。」
そしてこの度ご家族様からパライソに車椅子を寄贈していただきました。
車椅子にはお名前を入れさせていただきました。
思い出と共に、大切に大切に使わせていただきます。
本当にありがとうございます。
お客様であり、生活を共にする家族のようでもあり、ご利用者様の存在というのはやっぱり特別です。
幸せだと思える最期を迎えてほしい。
悲しいだけじゃないお別れがあることをはじめて知りました。
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