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理事長通信

8月「1時間に1回は立っていただく」

以前、心臓に強い痛みを経験しました。息のできないほどの痛みがしばらく続くようで、動くこともできず、痛みが引くのをじっと耐えるしかなかった。

普段の生活の中でも、実は同じような痛みを感じる時があります。エコノミークラス症候群。聞いたことがある方、ご存じの方もいるかもしれません。

 

 

エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)とは
人間が生きていくためには、酸素を体内に取り入れることが必要です。そのために肺では、吸い込んだ空気の中から酸素を血管内に取り入れ、二酸化炭素を血管内から体外へ出すという、“ガス交換”を行っています。心臓の右心室から肺へ血液を送り出す血管を肺動脈といい、酸素濃度が低い血液が流れています。血液は肺動脈を通って肺へ行き、肺でガス交換を行った後、酸素濃度が高くなった血液は肺静脈を通って左心房へ戻ります。
左心房へ戻った血液は左心室を経由して全身に送られ、各臓器で酸素が使用されます。消費された酸素は二酸化炭素になって血液中に戻るため、全身を回るうちに血液中の酸素濃度は徐々に低下し、二酸化炭素濃度は徐々に上昇していきます。そして、血液は大静脈を経由して右心房へ戻ります。
右心室から血液は肺動脈を通って再び肺に向かい、ガス交換が行われます。人体の中では絶えず血液が流れ、肺では休みなくガス交換が行われています。この肺動脈に血液の塊(血栓(けっせん))が詰まる病気のことを、“肺血栓塞栓症”と呼びます。飛行機の狭い座席(エコノミークラス)で長時間座っていて、急に立ち上がったときなどに発症することが多いことから、肺血栓塞栓症は“エコノミークラス症候群”とも呼ばれます。では、この血栓はどこから生じるのでしょう。
食事や水分を十分にとらず車の中や飛行機など狭い環境で長く座った状態で動かないでいると、血液は濃くなって固まりやすくなり、足の静脈の血液がよどんでしまいます。この状態が続くと、脚(主にふくらはぎ)の静脈内に血の塊(血栓)ができてしまいます。これを、深部静脈血栓症と呼びます。下肢に静脈血栓症を発症すると、血栓が生じた側の脚がむくんだり、腫れたり、痛くなることがあります。
静脈内にできた血栓は、しだいに大きくなり、ちぎれてしまいます。それが、血流にのり、肺動脈や肺に流れてしまうことがあります。血液の流れに乗って運ばれてきた異物(血栓)が肺動脈をふさぐことを塞栓(そくせん)といい、この状態を肺血栓塞栓症と呼びます。
小さな血栓が肺動脈につまった場合は、肺へ流れる血流が低下して肺でのガス交換が不十分になるため、息切れ、胸や背中の痛みを自覚することがあります。
さらに、大きな血栓がつまった場合には肺へ流れる血液が著しく低下するため、ガス交換ができなくなるだけでなく、血圧も低下するおそれがあります。肺血栓塞栓症は命に関わることもある、危険な病気です。
災害時には、車の中など脚を十分に伸ばせない狭い生活環境や、寒さ、十分に水分が摂れないなどのリスクが重なることから、肺血栓塞栓症への十分な注意が必要です。
(参照元:https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=152

水分を十分取らなかったり、ずっと座った状態で動かないことで、血が固まってしまい血管に詰まってしまう状態の事です。
・水分を十分とれているか
・座りっぱなしで動かない状態が続いていないか
・足がむくんでいないか

以上の3つに注意してください。足のむくみの報告をよく耳にします。もしかすると症状の表れかもしれません。今一度観察と対応をよろしくお願い致します。少なくとも、むくみは血液循環の停滞を表しています。対策の必要性はありますね。

そして、エコノミークラス症候群の予防として、水分補給と、必ずご利用者さまに立っていただく事の徹底をお願いします。同じ痛みを感じてほしくない。もし、仮に痛みを感じてぐっと耐えた時が、もしも過去あったかと思うと、我々としては大変な申し訳なさと、辛くてしょうがないですよね。

また、ご利用者様はただでさえ老いにより体力のない方々です。長時間座ることはものすごい苦痛です。
以前、1日車いす生活を経験したことがあります。職員の方の中にもいらっしゃいます。あの経験は本当に辛い。疲れる。それでも定期的に立たせてもらえるだけで、すっと楽になる。長時間座ることで滞っていた血液循環が正常になり、酸素がめぐるからでしょう。

ご利用者様に心地よく過ごしていただくために、どうかお願いします。

そして、そのためには、正しい移乗技術を身につけましょう。立たせたくても、それが一苦労であればやる側もなかなかやり続けるのは大変。やはり正しい技術を身につけ、楽にできることが大事になってきます。けっしてズボンを引っ張って車椅子に座っているポジショニングを直したりするのもしてはいけません。それでは、当然ズボンやおむつが食い込み不快ですし、ズボンを引っ張り股関節周辺を締め付けることでさらに血液循環を停滞させてしまいます。逆効果です。

ポジショニングを直すときこそ、立っていただくチャンスです。しっかり正しい技術でご利用者様に立っていただきましょう。

技術に自信が無ければ、必ずサブ、リーダー、主任、課長、人材育成に指導を仰いでください。できないからやらないとせず、できるように自ら行動する姿を期待します。それが結果的に介護する側の自分自身も楽にするのですから、両得です。

どうか、よろしくお願い致します。

 


 

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