イソップ童話に「3人のレンガ職人」という有名なお話があります。
中世のヨーロッパで旅人が3人のレンガ職人に出会います。旅人が「何をしているんですか?」と聞くと、1人目は「親方の命令でレンガを積んでいるんだよ。」と面倒くさそうに答えました。2人目は「レンガを積んで壁をつくっているんだ。大変だが賃金がいいからやっているんだ。」と答えました。
ですが、3人目は「完成まで100年以上かかる教会の大聖堂をつくってるんだ。完成すれば多くの信者の拠り所となるだろう。こんな仕事に就けて本当に光栄だよ」と答えました。
3人のやっている仕事はみんな一緒です。違うのは、その仕事への自分の志。1人目は言われたからやっているだけで、2人目は食べるために否応なしに働いています。2人とも目の前の壁の部分しか見ていない。
ですが3人目は、歴史的な事業に参加して多くの人を喜ばせたいという目的意識を持って仕事をしている。しかも、自分が完成を見届けることのできない100年先を見据えて仕事に取り組んでいるんです。
そして10年後、1人目は相変わらず文句を言いながらレンガを積んでいました。2人目は、賃金は高いけど危険の伴う屋根の上で仕事をしていました。そして3人目は、現場監督として多くの職人を育て、出来上がった大聖堂には彼の名前がつけられたんです。
このお話は、我々の実仕事でも全く同じことが言えます。仕事の内容は一緒でも、単なるお世話と捉えるか、介護であれば、人生の最期をデザインすると捉えるか、これからさらに加速する高齢化社会の日本そのものを支える基盤となり未来を作る仕事と捉えるか。保育もまさに、人の一生の人生の生き方、人格の基盤を作る仕事と捉えるか、これからの日本を築き上げる人財を作る仕事と捉えるか。
どう捉えることが正しいとか間違っているとかではありません。ポイントは、仕事の内容ではなく、仕事に向き合う自分の意識が、その仕事にやりがいを感じ楽しめるか、つまらなくするかを決めるということです。そして、その意識は自分のためだけでなく、仕事の質自体にも関わっていきます。高い意識はより高い質に繋がり、お客様に、そして共に働く仲間へも良い刺激を与えます。
「共に幸せ」の世界を作るのです。
ですから、五彩会としては、どうか皆さんが3人目のレンガ職人のような志で働いていただきたいと思います。
そんな高い志、持てないと思うかもしれません。ですが我々は幸いにも一人ではなくチームで働いています。日々共に働く仲間と語り合い、考え合い、刺激し合い、本気で向き合う中でその高い志も育まれます。共に成長できる環境があります。
本気で仕事をする。本気で相手と向き合う。その先に、みんなで3人目のレンガ職人のような仕事を目指しましょう。
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